香水と歴史上の人物

クレオパトラ
エジプト最後の女王で、絶世の美女として知られているクレオパトラはバラの香りを好んだと言われ、バラにまつわる数々のエピソードがあります。
クレオパトラは、その美貌で大国ローマの英雄ユリウス・カエサル(シーザー)や、マルクス・アントニウスを魅了しました。その際には自分の体に香りを漂わせ、よりいっそう魅力を高めたと言われています。
これは「キフィ」という調合香料で、バラやユリなど何種類もの花をブドウ酒につけて調合したもので、他国にも輸出されていました。

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クレオパトラはいつも寝室の床にバラの花びらを敷きつめ、バラの香料入りのお風呂に入っていました。また、クレオパトラの乗る船には、帆にクローブの油が染み込ませてあり、遠くからでもクレオパトラの船が近づいてきたのがわかったと言われています。
真偽のほどはわかりませんが、クレオパトラが大量のバラを使用していたということが考えられています。

ローマ第5皇帝ネロ
古代ローマの暴君として悪名高いネロは香料を好み、宮殿の食堂の壁には香りを噴き出す装置を備え付けていたと言われています。また、客間にはバラの花を敷きつめ、庭園の噴水にはバラの花を浮かべていました。宴席では香料を染み込ませた鳥を飛ばしたというエピソードもあります。
ネロの2人目の妻ポッパエアが死去した際にはネロは悲嘆にくれ、遺体の中に香料を詰めて香油の中に漬けたと言われています。この葬儀に使用した香料は、香料の使用生産国アラビアの10年分の出荷量であったと伝えられています。

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ハンガリー王妃エリザベート
ハンガリーの王妃エリザベートに献上された「ハンガリーウォーター」は、14世紀にハンガリーの僧院で作られたと言われています。
それまでは油脂で香料を溶かしていましたが、13世紀にアラビアでアルコールの製造法が発見され、14世紀になってアルコールが香料に用いられるようになりました。この最初のアルコールベースの香水が、ローズマリーを主体とした「ハンガリーウォーター」で、現在のオー・ド・トワレの原形となりました。
当初は王妃の持病であるリウマチの治療目的として作られていました。王妃は
洗顔、化粧、入浴などに使用し、リウマチが改善した上に肌も美しくなり、若返りの効果があったと言います。その効果のせいか、70歳を過ぎていた王妃が隣国ポーランドの王に求婚されたとういうエピソードがあります。

カトリーナ・デ・メディチ
16世紀、イタリアフィレンツェの大富豪であるメディチ家のカトリーナ・デ・メディチはフランスの王位継承者アンリ2世に嫁ぎました。このときに彼女はイタリアの先進文化をフランスにもたらしました。アイスクリームをフランスに伝えたのは彼女だと言われています。
また、このときに調香師も一緒に連れて行き、これによりイタリアの香水製造の技術がフランスに伝わりました。彼女のお気に入りの調香師は、国の援助によってパリに初めての香水専門店をオープンします。

マリー・アントワネット
18世紀、オーストリア出身のマリー・アントワネットはフランスのルイ16世のもとに嫁ぎました。この当時フランスでは入浴の習慣がなく、体臭を消すのを目的に香水が使用されていました。そのため貴族や上流階級の人々の間ではムスク(麝香)を初めとする動物系の濃厚な香りが好まれていました。
しかし、マリー・アントワネットが幼少期を過ごしたオーストリアでは入浴の習慣があったため、フランスでも入浴を好んでいたと言います。そのため彼女は体臭を消すための濃厚な香りではなく、バラやスミレなど植物系のやわらかい香りを好んで愛用し、これが貴族たちの間でも流行しました。

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